第12回新宿杯決勝戦・・・
ゼンマイスター(ネクロス)vsかもす(メタビート)
数々の熱戦が繰り広げられてきた第12回新宿杯もいよいよ残すところ決勝戦のみとなってしまった。そこには「王者」対「挑戦者」の構図があった。
ゼンマイスターは数々の大会で実績を残してきたプレイヤーである、中でも「征竜」「魔導」が環境を支配していた期間の強さは目を見はるものがあった。
「ネクロス」のデッキシェアは42%であり、トップシェアデッキを使いこなす様はまさに「王者」。
強いデッキを使って、普通に勝つ。いつもの営みである。
今日もまたトップシェアデッキである「ネクロス」を使って、そんな「当たり前」の優勝を手にするのだろうか。
一方のかもすはフレッシュな顔ぶれと言っていいだろう。
デッキもオリジナリティあふれる「メタビート」であり、これは大会唯一のデッキタイプである。
かもすはここまで全勝で勝ち上がっており、「挑戦者」の資格は十分にある。
デッキもネクロスをメタっており、予選・決勝トナメあわせて3回ネクロスを蹴散らしてきた。まさに「挑戦者」と言えよう。
そんな対照的な2人が、新宿杯の決勝という舞台で相まみえることになった。
ダイスロールを制したのはかもす。相手を抑えこむ自信と共に迷わず先攻を選択する。
「第1ゲーム」
第1ターン。
かもすはは初手の5枚をドローすると、笑顔で全てをセットしてターンを終了した。
第2ターン。
堅牢な5伏せに苦い顔をするゼンマイスターは、少し考えた後《マンジュ・ゴッド》を通常召喚。
《マンジュ・ゴッド》の効果にかもすはチェーン《手違い》を発動するものの、チェーン《サイクロン》で破壊され、《マンジュ・ゴッド》の効果が通る。
《マンジュ・ゴッド》効果から《クラウソラスの影霊衣》。
その《クラウソラスの影霊衣》効果から《影霊衣の万華鏡》。
《ブリューナクの影霊衣》の効果から《ユニコールの影霊衣》をそれぞれをサーチ。
ここぞとばかりにサーチ能力をプレイするゼンマイスター。さらに畳み掛ける。
《影霊衣の万華鏡》を発動し、《虹光の宣告者》をコストにしながら《ユニコールの影霊衣》特殊召喚(以下ss)。
リリースされた《虹光の宣告者》の効果により《ブリューナクの影霊衣》をサーチ。
バトルフェイズに入り《ユニコールの影霊衣》は《次元幽閉》で対処されるものの《マンジュ・ゴッド》の攻撃が通る。
かもす LP8000 → LP6600
第3ターン。
ドローしたカードをセットに追加し、ターンを返す。苦しい展開である。
第4ターン。
やや長考のあと《儀式の準備》を発動。《ユニコールの影霊衣》デッキから手札に加え、《影霊衣の万華鏡》を墓地から回収。回収した《影霊衣の万華鏡》により《ユニコールの影霊衣》を出すも、ここは《煉獄の落とし穴》。
《影霊衣の万華鏡》のコストの《虹光の宣告者》の効果により《ヴァルキュルスの影霊衣》をサーチ。
《マンジュ・ゴッド》を追加で召喚し、効果により《ユニコールの影霊衣》をサーチ。
「これ、普通に負けっぽいな」
その言葉通り、次のターンで回答を引かなかったかもすは静かにデッキを畳んだ。
ゼンマイスター 1 ― 0 かもす
「第2ゲーム」
またも先攻を選択するかもす。
第1ターン。
初手を見るや「よし勝った!」と意気込むかもす。
《トリオンの蟲惑魔》を召喚し、《煉獄の落とし穴》をサーチし、バックを4枚セットしターンを渡す。
第2ターン。
(どうせ通らないだろうけど、と)苦笑いをしながら《クラウソラスの影霊衣》を発動し、予想通り《手違い》によって不発になる。
モンスターをセットし、バックを2枚伏せ、ターンを返す。
第3ターン。
《カードカー・D》を召喚。効果により手札を増やし、ターンを返す。
第4ターン。
相手の《手違い》によって動けないのか、バックを1枚追加してターンを返す。
第5ターン。
増える相手のバックに頭を抱えるかもす。
《成金ゴブリン》を発動。
「頼むっ!・・・違うよぉ」
頼みのドローも振るわない様子。
ゼンマイスター LP8000 → LP9000
バトルフェイズに入り、《トリオンの蟲惑魔》でセットモンスターにアタック。《ファイヤー・ハンド》が破壊され、効果により《トリオンの蟲惑魔》が破壊、《アイス・ハンド》ss。
《ライオウ》を召喚し、バックを1枚追加してターンを返す。
第6ターン。
ゼンマイスター何もせず(できず)ターンエンド。
第7ターン。
モンスターをセットし、ターンエンド。こちらも動けなくなる。
第8ターン。
モンスターをセット、ターンエンド。膠着が続く。
第9ターン
意を決して、《ライオウ》で《アイス・ハンド》に攻撃する。
ゼンマイスターは意外だったのかやや小考し、サイドから投入した《聖なるバリア -ミラーフォース-》を発動する。これにより《ライオウ》が破壊され、かもすはターンを終了した。
第10ターン。
《アイス・ハンド》でセットモンスターにアタックするも《次元幽閉》を合わせられ、ターンを終了する。
第11ターン。
《カードカー・D》を召喚。効果により手札を増やし、ターンを返す。
第12ターン。
ゼンマイスターは《ツイスター》により《手違い》を破壊。ついにサーチが解禁される。
ゼンマイスター LP9000 → LP8500
《マンジュ・ゴッド》を召喚し、効果で《影霊衣の万華鏡》をデッキから手札に加える。
さらに《儀式の準備》で《ユニコールの影霊衣》をデッキから手札に加える。
《影霊衣の万華鏡》を発動するもこれは《虚無空間》で防がれる。
《マンジュ・ゴッド》の攻撃により、《デビル・フランケン》が戦闘破壊され、《虚無空間》が自壊してターンを終了。
第13ターン。
《トリオンの蟲惑魔》を召喚、効果で《蠱惑の落とし穴》をデッキから手札に加える。
《トリオンの蟲惑魔》で《マンジュ・ゴッド》にアタック。ゼンマイスターはやや小考のち《ヴァルキュルスの影霊衣》を発動。
かもすはバックを3枚追加してターンを返す。
第14ターン。
ゼンマイスターは《月読命》を召喚し、《マンジュ・ゴッド》の効果を再度使おうと試みるも、《禁じられた聖杯》によって、《月読命》の効果は無効化されてしまう。
ここでゼンマイスターは今一度全てのリソースを確かめる。
《影霊衣の万華鏡》により《ユニコールの影霊衣》を出す。これに対しかもすは《月の書》。
リリースされた《虹光の宣告者》の効果により《ブリューナクの影霊衣》をサーチ。
《ブリューナクの影霊衣》の効果により、《影霊衣の術士 シュリット》をサーチ。
伏せてあった《影霊衣の降魔鏡》発動し、《ヴァルキュルスの影霊衣》をss。これに対しかもすは《煉獄の落とし穴》。リリースされた《影霊衣の術士 シュリット》の効果により《ブリューナクの影霊衣》をサーチ。
《月読命》と《マンジュ・ゴッド》で《ダイガスタ・エメラル》をエクシーズ召喚。確認している《蠱惑の落とし穴》をしっかり意識し、効果を発動せず《トリオンの蟲惑魔》に《ダイガスタ・エメラル》でアタック。ターンを終了する。
かもす LP8000 → LP7800
第15ターン。
一向に主導権を取れないかもすはここで勝負に出る。
《デビル・フランケン》を召喚し、効果で《ナチュル・エクストリオ》をss。
かもす LP7800 → LP2800
ここでゼンマイスターの墓地と除外を確認し、《アイス・ハンド》と《ファイヤ・ハンド》の枚数を確認する。
裏側守備表示にした《ユニコールの影霊衣》に《ナチュル・エクストリオ》でアタック。戦闘破壊しターンを終了する。
第16ターン。
メインフェイズに入ると、前ターン《蠱惑の落とし穴》をケアし発動できなかった《ダイガスタ・エメラル》の効果をすぐに発動。
《ファイヤ・ハンド》反転召喚するとかもすは厳しさを隠せない。
《ダイガスタ・エメラル》で《デビル・フランケン》、《ファイヤ・ハンド》で《ナチュル・エクストリオ》を突破し、《アイス・ハンド》でダイレクトアタック。
かもす LP2800 → LP300
第17ターン。
後が無いかもすはトップドローにかけるものの、そこには無情にも《透破抜き》があった。
かもす投了。
ゼンマイスター 2 ― 0 かもす
これにより第12回新宿杯は「王者」ゼンマイスターが優勝した。
(※敬称略)
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